単純肉体労働者である自分が言うのも何ですが、
どうも世の中はやはり単価の安く使い捨てできる単純労働力こそ欲していて
あくまでもモノのついでにパソパソができるだの、行政書士の資格があるだのの方が、都合が良いようにできてるような気がします


希少性や特殊能力はセールスポイントになるかも知れませんが、そもそも絶対的優位性を持つ技能というものはそんなにありませんし、それを必要としてる職場はもっと少ないでしょう。
相対的優位性は結局の所、市場の淘汰に晒されます。
技能によってはそれを用いる事に拘れば却って辛い目に遭うような状況も比べる世界を知ってしまえばあると知るでしょう。

仕事の無い図面書きよりも、明るい空瓶洗いの方が世の中は求めているのかも知れません。  *1


経済的な豊かさは、根本を突き詰めていけば、……「比較優位に基づく分業の利益」を源としています。
そこから考えれば、本当の意味での「稼ぐ能力」とは、第1に、多くの人の利益を生むような仕事をすることと、第2に、その利益の一部を自分がしっかりと受け取るしくみがあることの、2つの組み合わせによって成り立つものです。……

モノやサービスや人や情報について、探す知らせる分ける結びつける運ぶなどをおこなうことで、何らかの取引コストを節約するような仕事が、じつは大きな価値を持っています。これらの仕事は、特別な技能がなくてもできますが、ただ、つぎのような能力(資質)が求められます。

①自分に何ができるか(できないか)をきちんと自覚していて、自分にできることを確実におこなうことができる(一定以上の責任感がある)
②相手がどういったことを望んでいそうか想像できる(いろいろな状況を想定できる)
③論理的に、あるいは熱意・誠意をもって、説明する能力が一定程度ある
④自分がミスをすることを前提に、重要な点は他人に確認をすることをいとわない

実際に、専門的な技能が高い人よりも、平凡だけれども、平凡なりにこの①~④の能力があるという人のほうがたくさん稼ぐという例は多いはずです。また、 ①~④の能力があれば、専門的な能力は、何らかの仕事を続けることで経験から学んで高められるでしょう(身体能力に依存する部分が大きい場合などの例外も ありますが)。 *2





















*1:トリル のコメント 2007/02/08 04:38
http://d.hatena.ne.jp/kibashiri/20070206/1170735838

*2:吉本佳生『スタバではグランデを買え!』(ダイヤモンド社 、2007年) 192~194頁